SIN Vol.2 2024年末に完走した漫画たち①「キャプテン翼」

 

 年末最後の掃除を終え、毎年年越し前に見ているホロのカウントダウンライブまで時間がダダ余りしていたので、
 2024年最後の一仕事ということで、終盤手前まで読み進めていたジャンプ漫画3作を一気にラストまで読んで一気に完走しました。
 感想を3連続でまとめていきます。当然ながら結末までのネタバレ注意で。

 去年のこの時期くらいは「キン肉マン」を読んでいたのですが、
 「魁!!男塾」と並んで、単行本の巻末の紹介ページを見てふと触れて見たくなったのが読むきっかけになった作品。
 事前知識はほとんどなし。アニメも約40年かけてゲゲゲの鬼太郎かよ!?と思わず言いたくなった4作もあるようだが、
 3作目のDAPUMPのOPをアニマックスで聞いたことあるくらい。
 それ以外だと、ファミコンのゲーム版を「ゲームセンターCX」で遊んでいてその名作ぶりに感動したことと、
 以前自分で攻略した「ファミコンジャンプ」の最終ステージに出てくるジノ・ヘルナンデスが、
 あのラオウや双子座のサガやピッコロをも凌駕する化け物みたいな最強のボスで大苦戦させられたことくらいだろうか。
 よって、ジノ・ヘルナンデスがいかに最強のゴールキーパーなんだろうというワクワク感から本作は入った。

 自分は本作どころかサッカーという競技すらろくに知らない人間なんですが、
 TOKYOMXで去年の7月から再放送が始まった「イナズマイレブン」とほぼ同時期に本作を触れ始めたという奇妙な縁があり、
 今の自分のトレンドはサッカーなのかと感じている。
 ただ、残念ながらアニメの「イナズマイレブン」は現状そんなに面白くないんでDSのゲーム版が遊びたいです…(小声
 他にも、読み始めの時期からホロメンのさくらみこや大空スバルが
 最近放送されていたアニメ版を元にした最新ゲーム「RISE OF NEW CHAMPIONS」の実況配信をしていて、
 媒体は違えどホロメンたちとほぼ同時期に本作にハマっているという何とも奇妙な縁があった。

 

 こちらのゲームはPS4版を購入して今後是非攻略したい。
 余談だが、今記事を書いてる日の夜にはわためもスバルの布教でこのゲームの配信を始めるみたいだ。楽しみだ。

 結論から述べると、サッカーを全く知らない自分でもこんなに毎回の試合を
 ワクワクさせられるのかという感動の名作だった。
 複雑なルールがある競技やゲームにおいて、
 そのルールが例え全く分からなくても読者を楽しませる漫画は名作という持論がある。
 自分が聖書と崇める「ヒカルの碁」をはじめ、知っている作品だと「咲-saki-」「スラムダンク」
 「アイシールド21」なんかもこれだった。
 本作は時代的にその先駆けとも言える名作だったからこその圧倒的人気ぶりだと実感した。

 個人的に好きなのは第1部の南葛小VS東城学園戦・第2部の南葛中VS東邦学園の決勝戦
 第3部の日本ユースVSフランスユースの準決勝戦を挙げる。
 どれも共通してるのは、「翼のチーム、勝てるのか?」という絶望感からの追い込みのカタルシスがたまらない。
 「主人公だしトーナメントものなんだからどうせ翼のチームが勝つんだろ」という思いはどうしても持ってしまうものの、
 漫画の絵や演出で「いや、これは勝てるのか!?」と思わせる説得力が確かにあって、
 素晴らしい試合だったのだ。
 特に第2部の決勝戦に至っては、作中唯一の
 「敗北したわけではないが真っ当に勝利することもなかった(=引き分け)唯一の翼の公式試合」
 として、最高の感動があった。全体を通すと一番好きな試合はここに軍配が上がる。


 自分は特に日向小次郎若林源三の2人が好きなのだが、
 この二人の描き方は主人公の翼以上に魅力あふれていたと感じる。
 小次郎は、何故東邦学園は2年連続も南葛中に敗北しているんだ?
 つーかその試合の様子ダイジェストでもいいから見たいんだけど!?と思うレベルで素晴らしき実力者。
 第3部からは岬とはまた違う翼の良きバディとして共闘している展開も
 「昨日のライバルは今日の仲間」を地で行く展開で最高だった。
 若林は、出番が少ないことが逆に魅力であるという珍しいキャラ。
 全てのパートを通して、それぞれ「ケガを治療しているから(第1部)」「そもそも日本にいないから(第2部)」
 「チームを結束させるためにわざとヒール役となったため、チームワークがすでに出来上がっていた若島津の方が
 ゴールキーパーとして適任であると判断してベンチ入りしていたから(第3部)」と、
 異なる理由で試合に登板されない率が非常に高いのだが、
 逆を言うなら登板されたらその試合は絶対に負けないと言わせるくらいの最強の実力者だった。
 まともにゴールされまくったのも第3部決勝の最強ストライカーであった
 西ドイツユースのシュナイダーのファイヤーシュートくらいなのだが、ラスボス戦なのだからこれくらいは当然の展開だろう。
 ただ、小次郎に対して言い放った「サッカーは格闘技」という迷言には
 静かな笑いがこみあげてしまった。
 まぁ、このシーンはネットでも有名だけど、
 ネオタイガーショットを小次郎が生み出すきっかけになった発言ではあるので
 作品上では非常に重要な台詞であることはフォローしたい。

 反面、高橋陽一先生の特徴としてwikipediaなんかでも解説されている独特のコマ割りは、
 個性的とは思うのだが正直かなりの読みづらさを感じてしまった。
 毎度どこのコマから読めばいいの?みたいなことが非常に多く、1ページの情報が全然入ってこないことが多々あった。
 後、常に試合試合試合!の畳みかけでモチベーションが持続させられていたこともあって、
 第3部のジュニアユース終了後の36巻の中盤~最終37巻の1.5冊分丸々使って
 試合をほぼしない後日談だけで構成されていた所も、最後の最後で少しダレてしまったかなぁという感じ。
 36巻〆で良かったのではと思うくらいその後の試合のない後日談が長すぎた。
 そういう意味で最後が惜しいと感じた一本だろうか。
 なにより、ジノ・ヘルナンデスは原作だと全然強敵じゃなかったことが最大のガッカリポイントだった。
 第3部の敵ゴールキーパーとなると、決勝の西ドイツユースのミューラーが圧倒的な強者すぎたのが余計に影薄くさせていた。
 むしろファミコンジャンプは何故ジノ・ヘルナンデスをチョイスしたのかと疑問に思ったレベルのかませ犬。
 ゲームの開発時期と漫画の連載時期の関係?

 最後以外はとにかくワクワクの連続の作品だったことと、
 その後日談も彼らのその後が気になったこと自体は事実ではあるので、続編作品も是非読んでみたい
 最近展開していたアニメ版や前述のゲームもすごく気になっているし、
 間違いなくハマったと言って過言ではないでしょう。
 その後もかなりシリーズが続いているようだが、果たして本作の時点で翼たちが言い続けている
 「日本のワールドカップ出場からの優勝で世界一を目指す」という夢は叶えられているのだろうか。

 続きのシリーズ読むのも楽しみでしょうがない!

2025年01月04日